ドイツ戦車

1/144 3号突撃砲 -実は最も活躍した名戦車

第二次世界大戦の開戦から終戦まで、ドイツ軍の中で最も活躍したと呼ばれる戦車(正式には突撃砲)がこのⅢ号突撃砲です。歩兵戦闘の近接支援を目的とする突撃砲(Sturmgeschütz)は、智将エーリッヒ・フォン・マンシュタインの発案に基づくとされています。ドイツ軍の主力戦車で3号戦車の車体をベースに、より強力な75mm砲を搭載した車両でした。実は、ドイツの中で最も生産されており、約8,000輌も作られました。戦車部隊だけでなく砲兵部隊でも重宝されており、1936年から1945年まで、フランスからロシア戦線まで幅広く運用されてきました。 そんな3号突撃砲とは一体どのようなものだったのでしょうか。また、第二次世界大戦を通じてどのような活躍をしたのでしょうか。

Ⅲ号突撃砲の性能(スペック)

まず、Ⅲ号突撃砲の性能から見ていきます。この戦車はA-G型までバリュエーションが多いため、大きく初期型と後期型に分けて説明します。

Ⅲ号突撃砲 初期型(A-E型)
火力 :★★☆☆☆
防御力:★★☆☆☆
機動性:★★★☆☆

1/144 Ⅲ号突撃砲初期型(B型)

Ⅲ号突撃砲 後期型(F-G型)
火力 :★★★☆☆
防御力:★★☆☆☆
機動性:★★★☆☆

火力

初期型も後期型も75mm戦車砲であることは変わりないですが、威力が大きく変わります。この理由は砲身の長さが異なることからきていて、砲身が長いほど火力を発揮してきます。Ⅲ号突撃砲では、初期型では短砲塔であり、後期型は長身の砲塔でした。 初期型の短砲塔の75mm砲の攻撃力は、1,000mで47mm、500mで54mmを貫通できる程度でした。これは大戦初期のフランス戦車を撃破するには、少なくとも500mまで接近する必要があり、多少火力不足であると言えます。ソ連戦では、軽戦車相手には十分でしたが、T-34中戦車には全く歯が立ちませんでした。しかも、短砲塔であるため飛距離が短く、比較的砲を上に傾けて発射する必要があり、長距離では命中させづらいというデメリットもありました。 後期型の主砲長身の75mm戦車砲では、1,000mで114mm、500mで128mmの装甲を貫通できました。連合国軍の主力戦車であれば1,000m先から撃破するに十分な性能です。

防御力

初期型は概ね最大装甲厚が50mmでした。ソ連戦車のT-34であれば、1km先からでも撃破されかねない装甲厚で、防御力としてはもう少しほしいところでした。 後期型は最大装甲厚が50-80mmまで増強されました。ただ、後期型が前線に投入され始めた時期になると連合軍もより強力な戦車を繰り出していて、結果として1kmから撃破されかねない状態は続きます。

機動力

最高速度は40km/hを出すことができ、標準的な機動性といえます。

Ⅲ号突撃砲の戦歴

フィンランド戦線

Ⅲ号突撃砲はそのコストパフォーマンスの良さからか、1万両にも近い数が生産されたためほぼ全域の戦線で活躍をしました。特に、Ⅲ号突撃砲の活躍がすさまじかったのは1944年のフィンランド戦線でした。

あまり知られていませんが、第二次世界大戦にフィンランドは枢軸国側としてソ連と戦っています。そして1944年にはソ連側の大攻勢が始まります。 当時のフィンランド戦線での戦力差は次の通り

フィンランド軍の兵力:53万人

ソ連軍の戦力:150万人

これだけの戦力差でも、フィンランド軍はソ連軍に対して善戦します。 フィンランド軍には30輌ものⅢ号突撃砲が貸与されました。大攻勢をかけてくるソ連軍の先陣を切って突撃したマウリ・サルティオ中尉のⅢ号突撃砲、Ps531-19号車(「Ps531」。愛称は「マルヤッタ」)は、なんと30秒間にソ連戦車4輛を撃破する戦果を上げています。

タリ=イハンタラの戦いでも、突撃砲部隊はポルティンホイッカ十字路に進出してきたソ連軍戦車部隊を、味方の重戦車部隊と共に壊滅に追いやるなど(ちなみに、この時も先陣を切ったのはサルティオ中尉の「マルヤッタ」でした)、獅子奮迅の活躍をしています。

9月にソ連と講和が成立したため、フィンランド軍III号突撃砲の戦歴は6月から7月までのたったの1ヶ月でしたが、30輛中損失8輛に対して、撃破したソ連軍戦車は87輛、トラックや対戦車砲、ソ連歩兵に与えた損害は数知れずで、ソ連軍の大攻勢を挫くのに大きな貢献をしました。

1/144サイズのⅢ号突撃砲

1/144(144分の一サイズ)という小ささでも、 Ⅲ号突撃砲は、1/144戦車界隈では有名なワールドタンクミュージアムやマイクロアーマーで販売されたことがあり、なじみのある戦車模型となります。

1/144 塗装済み完成品

アトリエインフィニティー製 1/144

アトリエインフィニティーでは、1/144の塗装済み完成品と、塗装なしキットの両方が販売されていています。特に、1/144の塗装済み完成品はキットのフォルム、塗装品質と申し分がなく、これまで見てきた1/144サイズの中でも1、2を争うほどの品質だと思います。唯一欠点をあげるとすれば、その塗装が少しはがれやすいので、ウェザリング等でメンテナンスが必要が場合があることでしょうか。ただ、これは経年劣化による点も大きいので仕方ないかな。。 アトリエインフィニティーではバラ売りで個々の1/144サイズの戦車を変えるため、お金があれば同じ種類の戦車をずらっと並べ、戦車師団なんのも作れます!(いっぱい集めたい、、、)

・1/144 Ⅲ号突撃砲 F型

ワールドタンクミュージアム製 1/144

ワールドタンクミュージアム製 1/144であっても品質は非常に高く、塗装もはがれにくいためおすすめです。ものによっては値段もそこまで高価ではないので、ずらっと並べたい方には必見です! この記事のトップ画像もワールドタンクミュージアム製です。

マイクロアーマー製 1/144

1/144戦車の世界では、ワールドタンクミュージアムの次に有名なのがマイクロアーマーです。 トップ画像はほぼマイクロアーマーのものです。上記2点に比べると多少形状や塗装の質が劣るものの、集めるには十分なものであるとも言えます。実際に史実で戦った戦車を再現されていることが特徴です(どの舞台に所属したかまで入念に記載されている)。やっぱり、並べると壮観で、1/144世界の威力を発揮してきますw

<III号突撃砲B型>
全長:    5.40m
全幅:    2.95m
全高:    1.96m
全備重量: 22.0t
乗員:    4名
エンジン:  マイバッハHL120TRM 4ストロークV型12気筒液冷ガソリン
最大出力: 300hp/3,000rpm
最大速度: 40km/h
航続距離: 165km
武装:    24口径7.5cm突撃加農砲StuK37×1 (44発)
        7.92mm機関銃MG34×1 (600発)
        9mm機関短銃MP40×1
装甲厚:   11~50mm

他の戦車