イギリス(英国)戦車

1/144 シャーマン ファイアフライ -攻撃力に振り切った中戦車

ドイツ軍から”最優先破壊目標”に指定されていたシャーマン ファイアフライ。攻撃力だけはやけに高く、イギリス軍が誇る強力な対戦車砲、17ポンド砲をM4シャーマン中戦車に搭載・改造した中戦車です。当時ドイツ軍は強力なティーガーやパンター中戦車を前線に繰り出してきていたため、M41中戦車では十分な対抗ができず、唯一(攻撃力だけ)対等に戦える戦車がこのシャーマン ファイアフライでした。イギリス軍の中では重宝されすぎて、供給を求めるアメリカ軍へはほとんど引渡しがなかったそうです。(元はアメリカの戦車なのに、、、)

第2次世界大戦中、イギリス連邦はアメリカから17,181輌ものM4中戦車を受領しており、そのうち2,139輌がこのシャーマン ファイアフライに改造されていました。

元となったアメリカのM4中戦車

違いが分かりにくいですが、砲塔が違ってます。(ファイアフライの砲が長い)1/144(144分の一サイズ)という小ささでも違いがわかりますね。

シャーマン ファイアフライの性能(スペック)

オードナンス社の長砲身58.3口径17ポンド対戦車砲を搭載したM4中戦車であるため、攻撃力は最強、それ以外は標準的な性能となっています。対ドイツ戦車戦では、攻撃力なら優位、それ以外の要素だけ不利な戦いになります。

火力 :★★★★★
防御力:★★★☆☆
機動性:★★★☆☆

火力

大戦当時イギリス最強の大砲であった17ポンド砲を搭載していました。17ポンド砲は射距離1,000mで136mm厚の装甲厚を貫徹でき、射距離2,000mで109mmを貫通できました。1,000m先であればドイツの主力中戦車パンターは貫通できるほどの性能です。

防御力

最大装甲厚は88.2mでした。Ⅳ号戦車の主砲なら何とか正面であれば耐えることができ、パンター相手だと撃破されるほどの防御力です。

機動力

最高速度は40 km/hなので標準的です。M4シャーマン同様、機関の信頼性に優れていたため、稼働率は高かったです。

シャーマン ファイアフライの戦歴

ファイアフライは1944年以降に西部戦線とイタリア戦線に参加。M4中戦車が中心の戦車隊に配備され、1個小隊(M4中戦車4輌で編成)か1個中隊に1~2輌の割合で配備されていました。攻撃力が高く、ドイツ軍により”最優先破壊目標”に指定されていたファイアフライの損失は大きく、普段は後方に下げておき、M4中戦車隊を先方に配置して、彼らが敵戦車を見つけ次第、ファイアフライを前線にもってきてM4中戦車と下げるといった戦い方で各部隊から大切に扱われていました。(M4中戦車が事実上の盾扱い、、、)

vs Ⅳ号戦車
Ⅳ号戦車と正面から戦った場合、有利に戦うことができました。ファイアフライは2,000m(2km)先のⅣ号戦車を撃破できるのに対し、Ⅳ号戦車は800-1,000mまで近づかないと有効とはなりませんでした。

vs パンター中戦車
パンター中戦車が相手となると不利な戦いを強いられました。正面同士の戦闘だと、パンターは2km先からでも有効な攻撃ができたのに対し、ファイアフライは17ポンド砲をもってしてもパンターの正面装甲110mmは1km以内にまで近づく必要がありました。

vs ティーガーⅠ重戦車
ティーガーⅠが相手の場合も、パンター同様に不利な戦いとなります。ティーガーを撃破するには1km以内か側面を突く必要がありましたが、ティーガーからは1.5km以内でも撃破できました。しかも、ティーガーにはドイツの戦車エース達が登場することが多く練度の差でも不利な戦いを強いられますう。ただ、戦い方によっては撃破可能で、ドイツの戦車エースであるミハエル・ヴィットマンのティーガーⅠ重戦車を撃破した戦車もこのファイアフライです。

vs ティーガーⅡ重戦車
流石のファイアフライをもってしても、ティーガーⅡが相手となると圧倒的に不利となりました。強力な17ポンド砲をもってしても、ティーガーⅡの200mmの正面装甲を貫通させることは接近しても困難でした。一方のティーガーⅡの主砲では、2,000mで154mmの装甲を貫徹できるため、ファイアフライの撃破は容易でした。

1/144サイズのシャーマン ファイアフライ

1/144(144分の一サイズ)という小ささでも、ファイアフライの形はきれいに再現されていますね。

1/144 塗装済み完成品

ワールドタンクミュージアム製 1/144 シャーマン ファイアフライ

ワールドタンクミュージアムではVol3でファイアフライを発売されています。
ワールドタンクミュージアムは塗装の品質も良く(しかもはがれにくい)、形状も申し分がなく1/144の中では欠点が少なくておすすめのモデル(ただし、今は発売が中止になっている泣)

1/144 ファイアフライ

販売停止から10年経っているので、今は結構値上がりしているかも、、、

アトリエインフィニティー製 1/144 シャーマン ファイアフライ

アトリエインフィニティーでは、1/144の塗装済み完成品と、塗装なしキットの両方が販売されていています。特に、1/144の塗装済み完成品はキットのフォルム、塗装品質と申し分がなく、これまで見てきた1/144サイズの中でも1、2を争うほどの品質だと思います。唯一欠点をあげるとすれば、その塗装が少しはがれやすいので、ウェザリング等でメンテナンスが必要が場合があることでしょうか。ただ、これは1/144という小さいサイズならではの塗装の難しさと、経年劣化による点も大きいので仕方ないかな。。

お金があれば同じ種類の戦車をずらっと並べ、戦車師団を作りたいですね!

<シャーマン ファイアフライ中戦車>

全長:    7.85m
車体長:   6.45m
全幅:    2.67m
全高:    2.74m
全備重量: 32.4t
乗員:    4名
エンジン:  クライスラーA57 4ストローク30気筒液冷ガソリン
最大出力: 425hp/2,850rpm
最大速度: 40.23km/h
航続距離: 161km
武装:    58.3口径17ポンド戦車砲Mk.IVまたはMk.VII×1 (77発)
12.7mm重機関銃M2×1 (1,170発)
7.62mm機関銃M1919A4×1 (5,000発)
装甲厚:   12.7~88.9mm