アメリカ戦車

1/144 M18ヘルキャット - 撃っては逃げる猫戦車の戦い方とは? –

アメリカ軍の戦車の中でも、攻撃力・機動力に特化したM18ヘルキャットを紹介します。アメリカ軍の戦車の中でも、強力な砲を搭載していて、流線形の装甲形状であり強そうに見えますね。(実際の装甲は板みたいに薄い)

1/144(144分の1)サイズのM18ヘルキャット

1/144 塗装済み完成品

アトリエインフィニティー製

アトリエインフィニティーでは、1/144の塗装済み完成品と、塗装なしキットの両方が販売されています。

特に、塗装済み完成品はキットのフォルム、塗装品質と申し分がなく、これまで見てきた1/144サイズの中でも1、2を争うほどの品質だと思います。
お金があれば同じ種類の戦車をずらっと並べ、戦車師団を作りたいですね!

海外製

海外でも1/144サイズを販売しているようで、オープントップでなく砲塔が装甲で囲われているものを見ることができますね。

M18ヘルキャットの性能(スペック)

M18ヘルキャットはヒットエンドラン(攻撃して、即離脱をする)思想を体現した戦車であり、攻撃力と機動力に特化しています。特に機動力は優秀でした。

M18ヘルキャット

火力 :★★★★☆
防御力:★☆☆☆☆
機動性:★★★★★

火力

主砲の76mm戦車砲は、1,000m(1km)で112mm、2,000mで92mmを貫通できます。アメリカ戦車砲の中でも強力で、ドイツ軍の主力Ⅳ号戦車はもちろん、1,500m先(1.5km)でもティーガーⅠ重戦車も撃破できる火力でした。ただ、同時期にドイツ軍が投入してきたパンターの傾斜した80mmの前面装甲では、貫通は多少難しく、側面から攻撃する必要がありました。

防御力

対戦車自走砲(戦車駆逐車)であるため、最大装甲厚が25.4mmでした。機動力を確保するため防御力は低くなっています。同時期のドイツ軍の戦車砲であれば容易に撃破できました。

機動力

最高速度は80km/hと、装甲車とほぼ変わらないスピードを出すことができます。強力な砲で砲撃をし、そこから離脱をするにスピード感は十分だと言えます。

M18ヘルキャットの戦歴

第二次世界大戦

初の実戦参加は、1944年1月のイタリア アンツィオ上陸作戦でした。イタリア戦線では、市街戦や山がちな地形が多いため、機動力を活かした活躍は難しかったようです。
攻撃力にも優れていましたが、ティーガー重戦車は当然のこと、新たに遭遇したパンター中戦車に対しても、正面きって撃ち合うには力不足でした。また、見た目より装甲は貧弱であるため、砲弾はおろか近距離ではライフルや機関銃にすら貫通されてしまう有様でした。

他にも、M18ヘルキャットは1944年のフィリピン戦や翌年の沖縄戦などの太平洋戦線でも実戦参加し、日本軍とも戦っています。ただ、日本軍戦車に対してオーバーキルな攻撃力、簡単に撃破される防御力は日本軍に対してアンバランスであり(特に日本軍は肉薄攻撃をしてくるため)、ほとんど支援砲撃用の自走砲として使われました。

M18は、戦場に急行し待ち伏せを行うのに適した性能を発揮し、また、完成度が高く兵器として扱いやすかったが、その機動性を発揮できる場面が少なく、出現時期と活躍すべき戦場を誤ってしまった車輌と言えました。しかし、一部バストーニュの戦いにおいてM18ヘルキャット4輌が、その機動性を生かして活躍したとの記録もあります。

 

 

第二次世界大戦後

M18はアメリカ軍からは大戦後に退役しました。その後、多くの車両がアメリカの友好国に供与、売却されました。

ユーゴスラビアに供与された車両は、後にT-55の車体にM18の砲塔を載せた整備訓練用の自走砲に改造されました。この改造自走砲は各共和国の独立を巡るユーゴスラビア紛争でスルプスカ共和国側で実戦参加しています。またクライナ・セルビア人共和国軍が、M18をクライナ・エクスプレスと名付けた装甲列車に搭載して砲台として用い、クロアチア軍との戦闘で使用しました。

台湾(中華民国)にも供与され、M42対空自走砲の車体と、M18の砲塔を搭載した合体車両が50両ほど製作され、「64式戦車(六四式輕戰車)」として正式配備されていました。

他にも、90mm砲を搭載した スーパーヘルキャットと呼ばれる派生型もあります。
強力なドイツ重戦車に対抗しての改良に見えるが、ヨーロッパでの戦いが終了した後の1945年6月に作られた車輌です。日本戦車に対しては無駄に強火力で、装甲は砲塔の変更で厚さが倍以上になったが、車体はそのままでした。試験の結果、実用に問題なしとされ履帯幅を広げる改良も予定されたが、太平洋での戦いも終結し、量産には至りませんでした。

<M18 76mm対戦車自走砲 初期型>

全長:    6.655m
車体長:   5.283m
全幅:    2.87m
全高:    2.565m
全備重量: 17.69t
乗員:    5名
エンジン:  ライトR-975-C1 4ストローク星型9気筒空冷ガソリン
最大出力: 400hp/2,400rpm
最大速度: 80.47km/h
航続距離: 161km
武装:    52口径76.2mm戦車砲M1×1 (45発)
12.7mm重機関銃M2×1 (800発)
装甲厚:   4.83~25.4mm

<M18 76mm対戦車自走砲 後期型>

全長:    6.655m
車体長:   5.283m
全幅:    2.87m
全高:    2.565m
全備重量: 17.69t
乗員:    5名
エンジン:  ライトR-975-C4 4ストローク星型9気筒空冷ガソリン
最大出力: 460hp/2,400rpm
最大速度: 80.47km/h
航続距離: 161km
武装:    52口径76.2mm戦車砲M1×1 (45発)
12.7mm重機関銃M2×1 (800発)
装甲厚:   4.83~25.4mm