ドイツ戦車

Ⅳ号戦車 – 開戦から終戦までドイツを支えた主力戦車、実際活躍したのか?1/144 で紹介-

IV号戦車は大戦の最初から終戦まで活躍したドイツの主力戦車です。バリュエーションも豊富で、改良を重ねながら終戦まで戦いました。

IV号戦車は、8,344輌とドイツ戦車の中で最も生産数が多く(ただし、装甲車両という括りで見た場合、III号突撃砲が最多生産数。戦車よりも自走砲の方が多かったのだ!)

大戦後期ごろには性能が限界に達していたものの、終戦時まで主力として使用されることとなりました。

Ⅳ号戦車の開発の経緯

大戦前に、ドイツは戦車を大きく2パターンに分けて開発していました。
一つは、主力戦車として開発された、15トン級の「III号戦車」、そしてもう一つは、75mm砲搭載、20トン級の支援戦車として開発された「IV号戦車」です。同時期に開発され、50mm砲の搭載を想定したIII号戦車に比べ、75mm砲の搭載を前提に設計されたため、強力な砲を搭載できるように設計変更が可能でした。このため、敵軍がT-34やM4中戦車等、力強い戦車を繰り出して来ても、その都度改良することで対応をしてきました。

1/144(144分の1)サイズのⅣ号戦車

Ⅳ号戦車自体バリュエーションも多く、1/144(144分の1)サイズでもⅣ号戦車は様々なタイプが販売されています。

アトリエインフィニティー製

アトリエインフィニティーでは、1/144の塗装済み完成品と、塗装なしキットの両方が販売されていて、Ⅳ号戦車は複数のバリュエーションを揃えています。

特に、塗装済み完成品はそのフォルム、塗装品質と申し分がなく、これまで見てきた1/144サイズの中でも1、2を争うほどの品質だと思います。
お金があれば同じ種類の戦車をずらっと並べ、戦車師団を作りたいですね!

1/144 Ⅳ号戦車D型 Pz.Kpfw Ⅳ Ausf D

1/144 Ⅳ号戦車F型 Kpfw.Ⅳ Ausf.F

1/144 Ⅳ号戦車F2型 Kpfw.Ⅳ Ausf.F2

1/144 Ⅳ号戦車H型 Kpfw.Ⅳ Ausf.H

1/144 Ⅳ号 簡易砲塔登載車 Kpfw.Ⅳ

1/144 Ⅳ号傾斜車体(シュマールトゥルム砲塔 オストケッテ)

ワールドタンクミュージアム製

1/144であっても品質は非常に高く、塗装もはがれにくいためおすすめです。ものによっては値段もそこまで高価ではないので、ずらっと並べたい方には必見です!
この記事のトップ画像もワールドタンクミュージアム製です。品質が良い一方、発売中止から10年経っているので値上がりが懸念。。
※ワールドタンクミュージアムキットとして復活をしていますが、塗装済みの組み立てキットになります。

1/144 Ⅳ号戦車J型 Kpfw.Ⅳ Ausf.J

マイクロアーマー製

1/144戦車の世界では、ワールドタンクミュージアムの次に有名なのがマイクロアーマーです。上記2点に比べると多少形状や塗装の質が劣るものの、集めるには十分なものであるとも言えます。実際に史実で戦った戦車を再現されていることが特徴です(どの舞台に所属したかまで入念に記載されている)。やっぱり、並べると壮観で、1/144世界の威力を発揮してきますw

1/144 Ⅳ号戦車D型 Kpfw.Ⅳ Ausf.D

1/144 Ⅳ号戦車J型 Kpfw.Ⅳ Ausf.J

Ⅳ号戦車の性能(スペック)

Ⅳ号戦車は戦争初期から終戦まで活躍していたこともあり、バリュエーションが豊富で、同じタイプの戦車の中でも初期の生産タイプから最終型に進むにつれ、性能が大きく向上しています。バリューエーションが10タイプもあるため、こちらでは、大きく初期型、後期型で分けて説明します。

Ⅳ号戦車 初期型(D-F1型)

火力 :★★☆☆☆
防御力:★★☆☆☆
機動性:★★★☆☆

Ⅳ号戦車 後期型(F2-J型)

火力 :★★★☆☆
防御力:★★☆☆☆
機動性:★★★☆☆

火力

初期型も後期型も75mm戦車砲であることは変わりないですが、威力が大きく変わります。この理由は砲身の長さが異なることからきていて、砲身が長いほど火力を発揮してきます。Ⅳ号戦車では、初期型では短砲塔であり、後期型は長身の砲塔でした。

初期型の短砲塔の75mm砲の攻撃力は、1,000mで47mm、500mで54mmを貫通できる程度でした。これは大戦初期のフランス戦車を撃破するには、少なくとも500mまで接近する必要があり、多少火力不足であると言えます。ソ連戦では、軽戦車相手には十分でしたが、T-34中戦車には全く歯が立ちませんでした。しかも、短砲塔であるため飛距離が短く、比較的砲を上に傾けて発射する必要があり、長距離では命中させづらいというデメリットもありました。

後期型の主砲である長身75mm戦車砲では、1,000mで114mm、500mで128mmの装甲を貫通できました。連合国軍の主力戦車であれば1,000m先から撃破するに十分な性能です。

防御力

初期型は概ね最大装甲厚が30-50mmでした。ソ連戦車のT-34であれば、1km先からでも撃破されかねない装甲厚で、防御力としてはもう少しほしいところでした。

後期型は最大装甲厚が50-80mmまで増強されました。ただ、後期型が前線に投入され始めた時期になると連合軍もより強力な戦車を繰り出していて、結果として1kmから撃破されかねない状態は続きます。

機動力

速度は、整地で38 km/h、不整地で16 km/hを出すことができ、主力戦車の中では平凡な機動性といえます。

Ⅳ号戦車の戦歴

1939年のポーランド侵攻や、1940年のフランス戦では、300輌程度のⅣ号戦車が配備されていました。これはドイツ軍の全戦車配備数の1割程度であり、当時はまだ支援戦車として運用する程度の配備数でした。Ⅳ号戦車の数は1941年の独ソ戦あたりから整い始めます。

1941年、独ソ戦が開始され、ドイツ軍はソ連国内への侵攻を開始します。そこで、「T-34ショック」と呼ばれた、”全てのドイツ分の対戦車兵器”がソ連軍のT-34に対して威力不足であるという事態に遭遇します。これはⅣ号戦車の75mm砲も例外でなく、正面からの撃破は難しく、側面や後面から攻撃をする必要がありました。独ソ戦初期は戦車の性能よりも、戦術でソ連軍を圧倒する形でドイツ軍はソ連領内に進軍を続けます。

Ⅳ号戦車が主力戦車の座をⅢ号戦車から奪いはじめたのもこの頃で、特に1942年からはT-34などの戦車に対抗できるよう主砲を短砲身から長砲身に設計変更したF2型(G型)が登場します。この結果、ソ連戦車と性能面で互角に戦えるようになりました。(ただ、この時期からソ連は戦車の生産数が増えはじめます。各戦線では、ドイツ戦車1に対し、ソ連戦車3~5という戦力差となっていました。。。)

長砲身型のIV号戦車の活躍は凄まじく、特に、ソ連に比べて戦車の性能が劣るイギリス軍相手では大きな戦火をあげていました。北アフリカ戦線に送られた長砲身のⅣ号戦車は、連合軍からはマークIVスペシャルとして恐れられていました。

1944年と戦争後期ともなると、T-34-85等の優秀な戦車が戦場に出てくるようになります(しかも、ドイツ軍の5~10倍の戦車の数)。
ドイツ軍は、T-34-85との比較で、IV号戦車はあらゆる項目で負けているという結論に至っていましたが、全ての生産ラインを次期主力戦車パンターに切り替える余裕は無く、本車は生産され続けました。ただし、想定される敵戦車でも主力であるアメリカのM4シャーマンやソ連のT-34であれば撃破することは可能であり、重戦車でなければ、一方的に撃破される状況となっていたわけではありませんでした。

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